「見える化プロジェクト」について

PTA活動の見直しの最大のテーマは、「見える化」です。どれだけ本部役員が熱心に見直しをしても、そのことが会員に伝わらなければ意味がありません。まずは、日常のPTA活動を伝えて、PTAが何をしているのかを知ってもらうこと、その中でPTA活動の意義を知ってもらうこと、最後に見直しで何をしたいのかが伝わること、これらをまとめて「見える化」と呼んでいます。

 所沢市PTA連合会では、次の3つの見える化を推進します。

1 「見える化」プロジェクトのきっかけ

2 「PTA会員のための見える化」PTA活動を会員に知ってもらうためには

3 「役員のための見える化」役員が不安なくPTA活動ができるには

4 「他校PTAとの比較からの見える化」新たな情報が見直しのヒントに

1 「見える化プロジェクト」のきっかけ

このプロジェクトは、平成30年度に行われた所沢市PTA連合会主催のパネルディスカッションがスタートになっています。平成の30年間で、家庭をめぐる環境は大きく変化し、専業主婦と共働きの比率は逆転しました。PTA活動の大切さやその意義は十分に理解されていますが、同時にPTA活動が抱えている課題もクローズアップされてきています。
PTA活動が硬直化する原因のひとつとして、会員の「やらされ感」があります。そこには、心理的な3つの束縛が指摘されました。

  • (義務感)やらないといけない、ルール主義。
  • (強制感)こうやるべきである、前例踏襲主義。
  • (不公平感)やらない人がいるのはおかしい、平等主義。

活動の仕組みを変えるためには、こうした気持ちの束縛から解放されなくてはなりません。パネルディスカッションでは、そのための3つの鍵が提案されました。この3つの鍵こそが、PTA活動の本来の目的でもあります。

  • (達成感)やりがいがある。
  • (人とのつながり)支え合い、励まし合う。
  • (親としての成長)活動を通して学び、豊かになる。

所沢市内の各小・中学校のPTA会長は、この3つの鍵で、新たなPTA活動の扉を開こうと努力しています。
平成30年度には、こうしたPTA活動の見直しへの取組に光をあてて、所沢市PTA連合会は、イベント型の組織から課題決型の組織へと変える取組がなされました。
そして、令和元年度から、それぞれの学校PTAへの支援の取組が始まりました。 すべての子どもたちが、よりよい学校生活が送れるために、PTA活動の「効率化と充実」への模索を続けています。

「PTAはそもそも何をやっているのか分からない」「PTAの仕事が大変だって聞くけど、いつ何をすればよいのか分からない」といった声をよく聞きます。自分の学校のPTAの活動内容をわかりやすく「見える化」し、さらにほかの学校のPTA活動と比較し「見える化」することで、PTA活動の効率化を図り、PTA活動への充実を目指します。

2 PTA会員のための「見える化」

【アクセス型の情報発信】(会員が自分からアクセスします。)

ブログを活用して、PTA活動の様子を生き生きと伝えている学校があります。清進小学校、所沢小学校のホームページを紹介します。日々の活動はもちろん、総会や定例会、配布物などを発信しています。また、アンケートや役員募集もブログで行うこともあるようです。ぜひ参考にしてください。

清進小学校PTAブログ

所沢小学校PTAホームページ

山口中学校では、コロナの時代の中で、家庭教育学級をオンラインで実施しました。

【送信型の情報発信】(会員に情報が発信されます。)

「マチコミ」という無料のメール配信システムを活用している学校もあります。PTA研修会でお世話になっている伊奈町立小針小学校をはじめ、所沢市内でも導入された経緯があります。メールの送信やアンケートの配信、グループ設定(50まで)などができます。

【紙ベースでしかできない情報発信】

PTA広報紙も、楽しい情報発信のツールです。紙で作った広報紙は、PDF版としてWeb配信も可能です。ただし、紙での配布ならば、写真などの個人情報の流出にWebほど気を使わなくてよいという利点があります。年度当初に配布される先生紹介など、楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。

【ホームページによる情報発信】

ホームページの作成は、引継ぎが難しく、敬遠されるPTAが多いようです。無料のホームページ作成サイトなどを活用できます。

3 役員のための「見える化」

活動の年間スケジュールシート+主要な活動のマニュアルシート

〇年間活動マニュアルシートは、年間の活動を1枚のシートにまとめます。

  • 対外的にPTAの活動を「見える化」することで、新たな役員候補者の不安を和らげるため。
  • PTA内部で、各役員がどんな活動をしているのかを「見える化」し、協力し合える体制を作るため。
  • 新役員が、どのタイミングで何をすればよいのかが分かり、抜け・漏れがないように気が付くことのできる、リマインダーまたはチェックリストとするため。
  • PTAの活動を謂わば「棚卸し」することで、役員の負担を減らす余地はないか、どの活動を効率化・スリム化すべきか検討する資料とするため。

〇主要な活動のマニュアルシートは、大きな行事の道しるべです

  • 例えば運動会のような、毎年ある大きな行事のために、どのような事前準備が必要で、当日は何人体制で誰がどのような動きをするのか、次年度の役員が困らないようにすることが狙いです。
  • それぞれの学校の事情も盛り込んで、具体的で詳細なものを作成し、その年々で追加・修正ができるようデータで受け継いでいくことが望ましいと考えます。

データ化した資料として持っておくことで、各学校PTAの財産になると考えます。最初の作成に一定の労力はかかりますが、一度作ってしまえば、その後は多少の加筆修正をしながら引き継ぐことで、将来の役員の負担軽減につながると考えます。

各学校のPTAは、どんな活動をどのように行っているのでしょうか

所沢市PTA連合に加盟している45校の学校PTAから提出された総会資料とアンケート調査をもとにPTA活動の実態を調べています。
主な調査項目は、会費、役員数、会議、役員選出方法、規約などです。
また、PTA会長からの聞き取りや会議での報告なども、大切な資料となります。

4 他校PTAとの比較からの「見える化」(令和元年度報告の一部抜粋)

(1) スケジュールシートの作成

令和元年度は、2校から報告がありました。
また、1年間の活動スケジュールを把握するだけでなく、それをいかに会員に伝えるかも大切なポイントです。ある小学校では、会議の通知をこれまでは2か月前に出していたものを、年間スケジュールとしてお知らせするようにしました。

(2) 各学校のPTAの活動調査

本部役員

・小・中学校ともに、本部役員の人数は、会長は1名、副会長は3名、書記2名、会計2名、教員3名が最も多く、一般的な人数のようです。

・所沢市のPTA会長の中で、女性の割合は10%程度です。女性会長が毎年続いているPTAや女性会長の割合の多いブロックがあります。女性会長は、会員の多くを占める母親とのコミュニケーションがとりやすいというメリットがあります。

・副会長が書記を兼ねたり、副会長の人数をさらに増やして仕事を分担したりするPTAもあります。

・本部役員は、選考委員会が中心になって、自薦他薦によって候補者を募っています。課題は、会長候補者の決定が非常に難航することです。その理由としては、多くのPTAでは父親が会長候補者であること、仕事との両立の難しさ、会長職の多忙さ、行事でのあいさつや職務が見えない不安などがあります。

・会長は、副会長から上がるというシステムを作っているPTAの場合、2年間の縛りはあるが、引き継ぎがうまくいくというメリットがあります。

・「見える化プロジェクト」の一環としてのスケジュールシートを作成することで、会長職が見える化できます。ただ、候補者を募る際に、仕事内容の開示は逆にマイナスになるという意見もありました。

・行事などの全体の前でのあいさつも、会長職のハードルとなっています。所沢市PTA連合会が作成した「PTA会長あいさつ文の作り方」などを参考にしてください。

会議の数

・運営委員会は、小学校では年間4回、中学校では年間6回が最も多い回数でした。また、本部会は、小学校では年間3回から9回までに分散しており、中学校では6回が最も多い回数でした。

・ある学校では、全役員が集まる運営委員会を年間5回実施しますが、うち2回を文書報告で済ませています。

・PTA会長研修会(令和元年2月1日)で発表いただいた伊奈町立小針小学校PTAでは、スマホによるグループウェアを利用して、活動報告や予定を知らせ、会議の数を減らしています。スマホを利用することで、活動の連絡だけでなく、出席の有無や行事の写真の共有もできるそうです。新型コロナウイルスの感染拡大防止措置で学校にいけない期間がある場合でも、非常に有効なツールとなったそうです。

・会議は、できる限り、省力化・効率化していくことが大切ですが、同時に役員が集まって、意見を交わしたり、情報を得たり、さらにはつながりが持てるという良さもあります。見直しの視点とあわせて検討課題です。

設置されている委員会

・PTAの仕事は、仕事ごとに分けられた委員会が担っています。この委員会のメンバーになることが、保護者の間では、「役員」になるということです。委員会名は、学校によって異なりますが、学年学級委員会、広報委員会、教養委員会などです。この委員会の役員を決めるのは、多くの学校では4月の最初の学級懇談会です。

・ポイント制というルールを決めて、役員選出を行うPTAが多いようです。ある学校では、1回1年役員をやると永久不滅ポイント獲得で、役員免除となるそうです。そのために、高学年では役員候補がいないという問題が起こっています。ルールは大切ですが、ルールだけが前面にでてしまうと、「子どものためにやりたい」「親として役立ちたい」という前向きな気持ちが汲み上げづらくなります。

・ある小学校では、学級委員が行っていた茶話会は学年単位で行い、開催は任意としました。また、役員を3月中に旧年度のクラスで決定し、1学級1名という役員の人数の縛りをなくしました。顔なじみになった旧クラスから役員を選ぶことで、強制感なく、互いに支えあう気落ちが優先されます。

・ある小学校では、全員が1年間の間に必ず活動に係る仕組みになっています。そのための活動のリーダーには、副会長が当たっています。

「他校との比較から見える化」プロジェクトの活用方法

今後も、各校のPTA活動の相互の「見える化」を図りながら、PTA活動の目的の再確認と見直しを図り、効率化と充実を進めていきたいと考えます。

※年間スケジュールシートができましたら、随時所沢市PTA連合会事務局へメールで送信してください。
※各単位PTAから提出された年間スケジュールシートは全単位PTAへ随時配信します。

問い合わせ先

内容に関する問い合わせは、所沢市PTA連合会連事務局までお願い申し上げます。